新年、明けましておめでとうございます。
2014年は自分にとって、色々と変化ある一年でした。もう一度、この記事を書きながら振り返っていこうと思います。(2014年を振り返るプレイリストを聴きながら)
まず、1月末で仕事を辞めました。色々と理由は合ったのですが、その中の一つとして、求人年齢に未経験で就職できるのが25歳までというデッドラインが存在していたため、もし別の業界で働くとしたら、今しかないんじゃないかとも思ったからです。
1月に季節に合わせて、Keyの作品であるKanonに夢中になりました。2つのアニメ作品、PCゲーム、音楽、それらを楽しみ、そして原作の舞台である昭和記念公園と元町商店街へ聖地巡礼をしたりしました。元町商店街の劇中に登場するスーパーで、ウイスキーを土産として翌月会いに行く友人に買ったり・・ 昭和記念公園を行った際に、バウスシアターで観た映画ウォールフラワーのまっすぐとした気持ちに揺さぶられました。また1月は近年稀にみる大雪が関東を覆いました。Kanonのピアノアルバムを聴きながら、その白銀世界をみると、また特別な景色にみえました。
仕事をやめて一時的に時間が出来た時に、13年にTwitterをきっかけに知り得て、親しくなった友人を訪ねに、深夜バスに乗って福井へいったことも、とても大きな経験でした。福井でみた色々なもの、場所、食べ物、音楽、そして人。今年も何とか機会をつくって、また同じ時期に福井へ行きたいです。
今年は、ブラジル音楽に出会った年というだけでも、とても意味ある年であったと思います。「クルビ・ダ・エスキーナ(街角クラブ)」によって、自分の求める音楽感が大きく変わり、レコード屋へいっても、ブラジルコーナー、そしてその繋がりも大きいフュージョンコーナーをよく見て、買うようになりました。ミルトン・ナシメント、アイアートなどのレコードをよく買いました。
仕事をやめ、福井から帰ってきてのしばらくの期間は、クレジットカードの膨大な請求額と無給生活のなかで、金銭的にとても追い詰められました。そのため、これまでのCDコレクションの多くを昔勤めていたレコード屋へと売ることで、なんとか生き延びる事ができました。あの時の仕事仲間に、本当に感謝です。
ハローワークへ行き、職業訓練所の事を知って、慌てて申し込み受験をして、福井から帰ってきた時に合格通知書が届いていました。行政の複雑な手当申請と並行しながら、雪の中の初日、電車で一時間半も乗った先にある訓練所へ通うようになりました。単純な資格取得学習だけでなく、声出し、挨拶などといった厳しいところでもあり、資格取得が中々できなかったり、授業態度のことなどで詰問されたりして、金銭上・また社会的な立ち位置の弱さも重なり、辛い時期でした。
訓練所へと向かう途中の川越のミニシアターである川越キネマ座で、何度か映画をみることができました。そこからの帰り道は、川越の風景が毎回違って見えて、いい場所だなと思っています。福井からの友人が来た折には、是非川越を紹介したいです。
3ヶ月もたった最中に、早めに就職活動を再開し、数社から一次審査も通り、悩んだ結果、最初に最終審査が合格した、渋谷にある会社に入社することにしました。また学校でも最終的にタイピングや、各種オフィスの資格は取得しました。学校をでるときには、もう桜の咲く季節となっていました。
2014年は、10年近く通った教会にて、ようやく受洗をしました。求職期には、これまでの自分をしっかりと振り返るために、一泊教会に一人泊めさせてもらい断食をし、延々と文章を書いていました。そうして、その年のイースターに、自分は水に沈み、そしてまた引き上げられました。
6月に、新しいSEの職場へ就職しました。毎日通う渋谷の街はとても魅力的で、それだけで毎日が楽しかったです。仕事そのものは、未経験ということもあり学習期間とされましたが、最初に訳が分からないままのとある仕事を経験した後は、殆ど放任されていました。会社へどう必要とされるのかと悩んだりもしました。最初の歓迎会後は、朝に掃除をしたり、極力電話応対や接客対応をするようにしました。
また同時期に、再び季節に合わせてKeyのリトルバスターズ!というゲームをプレイし初めました。その「反復」する世界観を奏でる音楽と、仕事始めの渋谷の外れた場所での風景が、自分には折り重なって見えました。また、舞台背景として使われた麻布十番へもいきました。その時ちょうどサッカー・ワールドカップの時期で、麻布のショッピングロードではバーでサッカーを観戦する人が多かったのが印象的でした。また、偶然にもその頃にリトルバスターズ!のイベントがあり、初めてアニメイベントに参加しました。何度も聴いた劇中歌で盛り上がったりと楽しかったです。横に座った方と一緒に話しながら帰り、秋葉原へラーメンを食べたりもしました。
今年、劇場で2度みた映画は、2作ともアニメ作品で、6月頃の「たまこラブストーリー」、8月頃の「思い出のマーニー」でした。主題歌も印象的でした。主題歌といえば、蟲師続章の主題歌であるLucy RoseのLike I Used Toは、初期Coldplayを思わせる情緒性があり、何度も聴きました。
今年の初夏、遂に生まれて初めて、フジロックへ行くことができました。一番好きなバンドであるアーケイド・ファイアがヘッドライナーの日です。装備を揃えて、胸を膨らませて、山へと向かいました。一人での参戦で少しさびしい思いはあったのですが、ゴンドラで登った先でのDJを聴きながら昼寝をしたり、奥地へ進んだ先で演奏していたバンドに拳を上げたり、そこでの体験はどれもまた新鮮でした。
夏はまた、静岡へと友達と車で旅行にいきました。雲行きが怪しかったのですが、偶然雲の割れ目から顔をだす富士山の姿には感動しました。
9月になり、一人で川原湯温泉へも行きました。高崎で中々宿が取れず苦労もしました。また、電車に忘れ物をしたために、宇都宮のカラオケ屋で一泊し、ろくに眠れないまま、そのまま出社したりもしました。
デビット・ボウイのモダンラブが使われたフランシス・ハを始め、今年はミニシアターでよく映画を見ることが出来ました。サウダーヂのリバイバル上映を終始立ち見でみたりもしました。
2014年の映画ベスト10
秋に、広島県尾道を舞台にしたアニメ「かみちゅ!」に惹きこまれました。80年代という設定からか、その穏やかに流れる時間での、人々の丁寧な描写、そして音楽、キャラクター。いつか必ず、尾道へ行きたいです。実は2014年の大雪の日に地元へ大林宣彦監督が来て、この空の花を上映し、公演されました(サインも頂きました)。そしてその血縁関係のある、独特な絵を書かれる漫画家の森泉岳士さんのサイン会もありました。そういう繋がりで、大林監督の過去作もちゃんとみていたいです。
季節が段々と寒くなってきた中で、かもめ児童合唱団のアルバムは何度も聴き、涙しそうになったりとしました。
玉川重機さんの漫画「草子ブックガイド」に出会ったのもその頃でした。偶然古本屋で安く一巻を買った事がきっかけに、その点と点を結びつけていく大切な気持ちをもう一度、丁寧なドラマで蘇らせてくれて、とても感動しました。昼休みに、小さな公園へいき、少しこの漫画を読むのがその時期の楽しみの一つでした。年の暮れに池袋で行われた小さな展覧会で、玉川先生と出会うことができ、父のレコードへサインを頂いた事がきっかけとなって、Twitterでご返答を頂くような、そんな驚くような経験へとも繋がりました。
夏にカタログを購入し、2度しっかりと楽しんだコミックマーケット。そこで思い切って参加用の封筒を購入し、応募をしたら、ハロウィンの日に当選を確認しました。2013年から夢中になったKeyの諸作品への気持ちを整理したいと思っていたので、その思いのありそうな方へ声をかけ、同人誌製作へと取り掛かっていきました。また、一つの流れのあるMixTape作品を、Key作品の音源から整理してつくったりもしました。
そんな最中、長期的に目処が不安定な案件から、別のプロジェクトへと移って、渋谷から違う客先へと移動となって働くことになりました。狭い机で、日々終電近くまで仕事をし、12月になると切迫していき休みの日も働くようになりました。とても同人誌を仕上げていく余裕もなかったのですが、睡眠時間を削って、なんとか形にしていくことができました。ぎりぎりに書籍データがまとめあげ完成し、印刷所へ送りました。そして、クリスマスイブの夜に、その製本されたものが届いた時は、その報われた気持ちでいっぱいになり、感動しました。なんどもページをめくりました。ものを作るのはこんなにも大変だったのかとも痛感しました。
そうして、仕事もようやく収めた翌日、コミックマーケットへ初めてのサークル参加をしました。ぎりぎりまでにつくったお品書きやコピー本などを並べ設営し、Twitterでの告知も幸いしたのか、初めてにも関わらず持ち込みの半数以上を頒布することができました。またそこでも小さな出会いもあり、トラブルも起きず、無事に終えることができたのは、多くの人の支えがあった故でした。
2014年が始まった際は、こんな色々な経験をするとは思っても見ませんでした。感じ一文字で表すと「動」であったとも思います。2015年はどんな年になるのか、一人よがりにならず、そして変化ある種を蒔くのを忘れずに、そしてそれを育てる努力も惜しまず、日々歩んで行けたらと思います。
2015.1.1