FUJI ROCK FESTIVAL'14 REVIEW!!!
アーケイドファイアがフジロックにやってくる!全てはそこから始まった。仕事も変わった。新しい職場の初任給で、フジロックのチケットを買った。初めてのフジロックを、ただアーケイドファイアが観たくて観たくて、1人で行くことにした。どんな格好で、どんな荷物でいけばいいのか、古着屋で靴やバッグなんかを買い揃え、こくこくとフジロックの日が近づいてきた。前日の夜はもう、20代半ばだというのに、まるで遠足前日の小学生のように、気持ちがあがってしょうがなかった。
(この記事は写真と動画でいっぱいで、とても重いですがご了承ください)
朝5時半に起きて、もう明るい夏の朝、リュックを背負って出発した。電車を乗り継ぎ、ひとり初めて乗る新幹線。発車40分前にはホームに着いたのに、乗車場所に迷って乗車もギリギリとなってしまった。車内では、森の生活を読んだ。移り行く景色は、昔住んでいた実家などもうつった。昔よく見た新幹線と、逆の視点で景色を眺め、あっという間に通り過ぎてしまった。
一時間もたたずに越後湯沢に到着した。駅にはフジロックの旗がぶら下がり、周りで歩く人々もみな山衣装だ。人の流れにのって駅をでて、バス乗車場所に並んだ。
しばらくバスに揺られ、初期のアーケイドファイアを聴きながら、先程の本を読みつつ、夏の山景色を楽しんだ。くねくねと山道を登っていき、そしてついに、苗場に到着した。
チケットをリストバンドと交換して、もうどこが入り口なのかわからないけれどとにかく、会場に入りたかった。入り口を間違えてテント広場に行きかけたりしたけど、オフィシャルお土産コーナーを横目に、どんどん前に進んでいった(後ほど後悔)
ずんずんとしばらく歩いて遂に、フジロックの会場門に辿り着いた。青空に木目調の看板がただ眩しかった。
入り口近くでお土産に木目のストラップを購入。そしてまだ空いていたトイレに駆け込み、そしていよいよ会場へと誘われていった。
どこに向かえばいいのか分からなくて、取り敢えず奥地へ奥地へと進んでいった。途中にグッズショップがあり空いてたから見に行った。背中にアーティストが乗ってるTシャツは先程スルーした入り口出た先店にしかないとのことで、アーケイドファイアの水色のTシャツ一枚購入。所持する彼らのTシャツこれで3枚目。
フィールドオブヘブン近くの山道で腰をおろしてツイッターをみてフォロアーさんが来ていないか見て、苗場食堂の辺りにいらっしゃるとのことで、ゴンドラ乗り場も近いみたいだし、また元の道を引き返すことにした。
そして苗場食堂の近くで早速ライブが始まっていた。レッドマーキーの一組目。
気持ちのいいハードロックのビートに惹かれて、中へ中へと入っていった。笑顔の中に昂揚感があり、途中で一般人の男女をステージにあげたりして、気がついたら僕も一緒になって歓声をあげていた。フジロック初めてのライブパフォーマンスは最高だった。
その後待機してNovembersを少しみて、ゴンドラに向かった。少し坂を登って、カップルと一緒にボックスにのって、ガタガタと上へ上へ(意外と長かった)。下方にはフジのステージもみえた。川や遠くの山々の間の湖を眺めたりしてゴンドラを楽しんだ。
雲の上の世界は、不思議な世界だった。なぜか歓声で迎えられ、人々はなが縄跳びをして、着ぐるみが歩いて、広場には気だるくビートが響き、踊る人いれば寝てる人もいた。
Day Dreamingの名にぴったしで、音楽がボーズオブカナダ、ビーチボーイズなんかを繋ぎはじめて、思わずビールとコロッケを買って、芝生に座った。
気がついたら横になり、青空を眺めてだんだんと意識が遠くなっていった。
目が覚めたときにはだいぶ広場も人が入っていた。
再びゴンドラでまたカップルと一緒に乗車して下山して、ぼんやりとオフィシャルTシャツ買えなかったしまた入り口に戻ろうと思って、どんどん増えていく人の流れに逆らって、先程の門をくぐり、売店へ到着するも、背中にアーティスト名が書いてあるTシャツは全て売り切れだった。横の岩盤の店でライターを数個書い、また引き返す。
だんだんと道と目的を見失い、苗場食堂の辺りで道に迷い、企業ブースを巡ったり、黒人シンガーのパフォーマンスに歓声をあげたりした。
そして、Travisを通過し、タワレコタオルの為にTravisを横で聴きながらゴミの分別作業をして、先程いけなかった1番遠いステージに向かおうと歩き出した。
ちょっとした山歩きだった。幾つかの大きなステージを横切って、地図からも切れた場所へもくもくと進んだ。そして到着。その奥で行われてた楽団バンドがえらく気持ちがよかった。
彼らの演奏が終わり、フィールドオブヘブンへ。アーケイドファイアと共に、以前からずっとみたかった、ルミニアーズのパフォーマンスがあるからだ。
開始30前にはステージ前で待機。リュックを前に抱えるようにもってたら、最前列の男性が荷物置きなよと言ってくれたので、おかしてもらったら、グーってしてくれたのにはほっこり。そして開演直前のSEが、大好きなシネマティックオーケストラだったのには驚愕。
まだアルバムは1枚しか出ていないのに、とても貫禄のある演奏で、そしてマムフォード&サンズのような、ようは僕が大好きな昂揚感のある楽団バンドで、何度もアルバムを聴いていたので歓声をあげ一緒に声をあげた。
途中で客席の中にやってきて演奏したり、ディランのカバーをやったりして、大いに盛り上げさせてもらった。
昨年だかに元々原宿アストロホールでライブをする予定だったんだけど流れてしまって、そのあとしばらく経ってもっと大きなハコで再公演をしたんだけど行きそびれてしまった。
プレイリスト撮らせてもらいました
今日の昼頃も小ステージパフォーマンスをやると共にサイン会もしてたみたいなのに、行きそびれてしまった。だが日の沈みつつある苗場で聞くルミニアーズは、他のどんなところで聴くより良かったんだと思う。早く新作が聴きたい。
ルミニアーズを終えて、同会場でお手製リンゴシューズと2色パンを書い、それを食べながら、大混雑の人の流れとともにグリーンステージに向かった(ホワイト抜ける辺りが大変) 体力もつのか不安で、到着したデーモンのライブは中央後方で椅子に座ってみてた。
しかし、だんだん人も入ってきて、ゴリラズやブラーの曲も挟んできたし、前に敷いてあったどなたかのレジャーシートも蹴り上げられたんで、そろそろと立ち上がった。
ヘビーなビートとブラックのミュージシャンの間で、デーモンは分かり易い英語でMCをして、アクロをラップの曲で使って(横で腕組みながら頷いてた)、何度か客席のほうへ入ったりしてとてもサービス満点のパフォーマンスだった。終盤コーラスの人たちが出てきて子象の歌を歌った流れはとても楽しかった(予習でソロのCD買っておいてよかった)
デーモンのパフォーマンスがおわり、さていよいよ次が本丸のアーケイドファイア・・なんとか中央の前列に行こうとしたら柵が。モッシュなんちゃらというエリアにして、デーモンのときのお客さんが退かないとはいれない仕組みになってた。じりじりと列に並んで、押さないように!というスタッフの声の中で足元気をつけながら、なんとか真ん中のあたりにまで辿り着いた。
40分前からリュックを前に抱えての待機。前にいる若い白人ボーイも1人で、なんだか挙動不審だった。30分前からステージ写真をTwitterにあげたり、他の人のツイートをみながらの待機。横のステージでのオノヨーコのパフォーマンスに関するツイートに腹を抱えた。あと20分、あと10分と、こくこくとその時が迫る。
開始予定時刻になると、曲が変わるたびに期待の歓声があがる。
そして、遂に待ち望んだ時が来た。
終わった後は、半ば放心状態。しばらくプレイリストをつかもうと頑張ったけど、近くの男性がゲットしたので、声をかけて写真を撮らせてもらいツイートした。(上記記事の写真)
左の靴底は剥がれていた(中古だけど買ったばかりだった)紙吹雪が散乱してる中で、若い男女が寝っ転がって紙吹雪をあげて盛り上がっていた。
とりあえずポカリスエットを買って飲んで、そろそろと人の流れに逆らってあてもなく山の上へ歩いていった。
道中連絡した友人に電話が繋がった。本当は彼もとてもアーケイドファイアが観たかったのに、仕事で来ることができなかった。来年は、彼と一緒にいけたらいいなと思いながら少し通話した。
山の上は行き止まりで、途中のポールのライブ映像が流れるエリアに倒れこんで、なんとか誰かと会話がしたくてツイートしてたら、フォロアーさんの1人が反応してくれて、寝床をあげて下山。苗場食堂とレッドの近くではビートが鳴り響いてた。途中でとろろ飯とビールを買って、合流。とても若そうにみえたのに大先輩だった。ちょっとでも、音楽の話をしてビールが飲めて、本当によかった。さすがに終始ボッチはさみしい。
しばらく話して別れ、近くのトラッドなバンクバンドの音が気になって寄って行き、そして気がついたら踊っていた。外国人の風貌なのに日本語が流暢で、これから戦争に向かおうとしている阿部政権を批判し、苗場食堂をつくったのが今は亡き清志郎だと教えてくれた。
演奏後にそのまま横になり、意識が遠くなる。
4時ごろに、もそもそと目が覚めた。まだビートがゆるく響いてる。こんな時間なのにもう少し空が明るくなってきた。前の女の子2人が寄り添って寝ている。ゴソゴソ荷物をまとめて、出発。そろそろと、フジロック会場を後にしたのだった。眠気顔でまた、iPhoneで門の前で自撮り。今ではFacebookとLINEのアカウント画像にしてしまった。
出口出たところにも別のステージがあった。吉田ヨウヘイgroupがライブしたのはここだったんだなぁ。そこもまた、徹夜明けのおかしな人達のたむろする不思議な空間になってた。横の建物からはビバップジャズが。踊りたかったなぁ。そして遠目にホテルとキャンプ場を眺めながら、バス待ちの長蛇の列へ。
そこからは本を読んだりしたけど意識が朦朧で、気がついたらバスに乗って、熟睡してたらもう着いて、駅で切符買って、お土産のお酒と朝飯の三色弁当買って、なぜか誰も並ばない新幹線の先頭車両に乗って、お弁当を食べながら、あっという間に大宮に到着。電車を乗り換えて、最寄り駅で降りて、自転車に乗って、階段をのぼって、おうちに帰ってきたのだった。帰るまでがフジロックだなんて誰かがツイートしていたけれども、最後にリストバンドを外した時が僕にとってのそれだった。夏の初めの奇跡。あれから数日経った8月を迎える今でも、まだあの情景が離れられない。
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