木曜日, 12月 30, 2010

2010年のベストトラックで今年を振り返る。



ルールはCD容量80分に収めること。それで今年を回想するベストトラックを選別。トラック数はランキングじゃなく時期順(今年は)。ちなみに昨年のは↓(今読み返すとかなり赤裸々な日記で恥ずかしい)

i am Kólßtrains: プレイリスト「Album about my 2009」より、今年の振り返り①

1. Karen O & The Kids - All Is Love (Where The Wild Things Are)





北風が吹く1月の「早朝」、国道を渡る歩道橋のうえを、この曲を大音量にしてiPhoneから流した。Arcade FireのWake Up同様の高揚を覚えながら、僕は派遣労働(引越しとかトラック同行とかの時に履く紺)のズボンと、派手な紫のダウンジャケットを着て、走った!「かいじゅうたちのいるところ」の子どもでしか感じられない衝動。本当に本当に慰められた曲。


2. Owen Pallett - Lewis Takes Off His Shirt





ついこの間、原宿アストロホールのライブを間近で観ることができたオーウェンパレット。この曲も今年初めに買った名盤のひとつ。1月2月は就職活動で東京(新宿なんか特に・・)をスーツで走りまわった。履歴書もなんども書きなおした。小売業すら一時面接でほとんど落とされてしまった。受験の時のような絶望感までには至らず、無事に3月に決まったときは(牛乳を倒してしまってレコードにかかった混乱中に採用通知を受け取るという間抜けな状況ながら)とにかくほっとした。


3. Beach House - Norway





今年のベストアルバムの1番に選んだビーチハウス。DVD付きで評判も上々ということで作ったばかりのVISAデビットカードで英アマゾンから注文した一枚のひとつ。独特の浮遊感、そして何だかずっと胸に残ってしまうメロディ。この曲は米iTunesから聴けるiTunesセッション版では全く様変わりした暗いアレンジとなっていて、それもまた素晴らしい出来。今回選べなかったThe GirlsもBeach House同様、メロディもローファイなアレンジも素敵で、春頃に東京に出るときはGirlsのTシャツをよくジャケットの下に着て出かけていた。


4. The xx - Night Time





The XXは去年のアルバムなんだろうけれども、今年の冬の終わり、春の始まりの間に聴いた、音の空間がとってもうまくとれていて、そこに自分がすっぽり埋まってしまった、そんなこれまで中々ないシンプルな音と、黒ジャケに白いバッテンのジャケットで完全に彼らの世界観を創り上げてしまっている。XXも国道を歩いて帰っている途中に聴いていたときの情景の印象が残っている。時々走り去るトラックで音が聞こえなくなる―。(xxのジェイミーによるDJクラブイベントに当選。その際レーベルからプレゼントされたシールの封筒を新興宗教からだと家族に騒動を起こされたり。恵比寿リキッドルームがXX風にカラーリングされていてかっこ良かった。イベントも小さい箱で楽しめました。)


5. bloodthirsty butchers - 2月(february)





彼らのライブも12月に本当に目の前で観ることができた。貫禄が別格だった。 就職活動をする前に、昨年の秋冬は、秘書検定やSPIで大学に遅くまで残って講座を受けたりしたが、同時期に社会人マナーを教えてくれるということで東京のビジネス向け派遣労働会社に行ったことがある。その帰りのカレー店でこのアルバムを聞いた情景が印象的だった(どきどきしながら)。Tシャツ特典つきリマスター版を買いに、就活の帰り、新宿のdisk unionで予約して買った。本当は新作のNo Albumに付くはずだったらしいTシャツ、店員さんのミスでKocorono単品を買っただけだったけどTシャツをもらえた。


6. 神聖かまってちゃん - ロックンロールは鳴り止まないっ





今年のアンセム。この一言に尽きると思う。「遠くで、すぐそばで叫んでやる!!!だから僕は今すぐ今すぐ今すぐ叫ぶよ!!」何度、何度、頭の中でこの曲を叫んだことか!春頃にYouTubeの映像に(ニコニコ動画の字幕が流れながら疾走するの子)たまげてiTunesの無料ダウンロードの時にドラマ「モテキ」で追い詰められた状況の中でいつかちゃんがカラオケで叫んだあのシーンは、屈指の名シーンだった。


7. The Cinematic Orchestra - Restaurant



シネマティックオーケストラ。19秒の小曲。このコンピレーションアルバムも凄いハイセンス。


8. 相対性理論 - ミス・パラレルワールド





今年は、本当は「相対性理論」の年と断言したかった。やくしまるえつこに夢中になった。恐らく今年聴いたバンドで最もアルバム再生数が多いのは相対性理論だろう。就活の帰り道に寄った新宿HMVで流れていたやくしまるえつこの「時計ちっく」から始まり、NHKのやくしまるえつこのラジオ、就活で店舗見学をした帰り道に車の中でレンタルした相対性理論の1st、2nd。そして両方共新品でCDを買いなおして何度も何度も聴き直した。やくしまるえつことd.v.dは特典欲しさに浦和タワーレコードで購入。(翌日友達と合うためにまた電車にのって浦和にいくのにね)予約して何度も聴いてしまった3rd。パラレルパラレルパラレルパラレルワールドと、友達と寄ったまんだらけの中でも流れていた。今年はスチャダラパーもよく聴いていて、両者がジョイントライブをするということで勇んでいったけど、相対性理論のライブはいろんな意味で異様だった^^;


9. Flying Lotus - MmmHmm





2008年に来日ライブいったのに、しっかり観なかったことを今年最も公開してしまったアーティスト。世界で最も新しい音作りをして、周りのミュージシャンの方向性を返させた男(もちろん異論だらけだろうけど個人的な考えなので許してください)。ジャジーな音をここまで昇進させたのは凄い。渋谷タワーレコードでみた印象的なジャケットを模ったポスターを思い出す。トム・ヨークとの曲よりも彼らしいセンスが高いこの曲をチョイス。(RadioheadのLast Flowerもリストにいれたかったけど時期的に数が多いということで泣く泣く外した。映画「告白」の挿入歌としてIn Rainbowsのdisc2付きが発売されたりして、予約して買っちゃったり)


10. Los Odio Feat. Juan Son - I Want You To Want Me





アイウォーーンチュ、アイニーーージュ、アイラーーービュ。アンセムといえばこの曲も当然!映画「ルドアンドクルシ」の主題歌。ご存知Cheap Trickのカバー。アルフォンソ・キュアロン信者なのにこの映画の公開を完全に見逃して、慌ててサントラを買って、この曲にもう興奮した。夏ごろ発売したDVDで観た映画もベタな展開ながら良かった!カーオーディオが壊れたという知り合いの車の中でiPhoneから流したこの曲。カラオケで何回か歌ってしまったこの曲。


11. M.I.A. - Born Free


M.I.A, Born Free from ROMAIN-GAVRAS on Vimeo.



今年一番の問題曲。Twitter経由で流れてきたあまりに(残虐で)衝撃的だったYoutubeでみたPV(後日削除)。Director : Romain Gavras。尖閣諸島流出映像も最初のYoutube映像をぎりぎり見れたけど、M.I.Aのほうが個人的にセンセーショナルに感じた。卒業論文の序文でCDの消滅をUstreamのブログにあった「消え行く渋谷HMVにYoutubeを模ったM.I.Aと七尾旅人」って記事を参照した。今年はレディ・ガガが流行ったが、僕はそっちのけでM.I.Aのリズムに夢中になった。イライラした梅雨時の大学で発作的に聞きたくなったこの曲。3D仕様のジャケほしさに特別盤の輸入盤がアマゾンが入荷するのを、じれったい思いで待っていた。


12. 思想電車 - チュール



今年も色んなアニメを観たけど、一番ワクワクさせられたのは「おおきく振りかぶって」。最初は地元埼玉が舞台の高校野球漫画のアニメということでちょっと興味をもって見始めたけど見事にハマった。無我夢中で野球に打ち込む高校生たちの姿がもうタマんない。春頃からスーパーのバイトを始めたが、高校野球予選決勝を観るために慌ててバイトを早退して大宮の球場へ友達と向かった、夏の初めのいい思い出。この曲は梅雨時に車で隣町のSoftBankに行ったときに聴いていた印象。アニメで流れる短いVerと違ってちょっと凝ったつくりの曲。アルバムが12月に発売して、聞きたくて地元のツタヤにいったら置いていなかった(ついこの間の話)。去年はサマーウォーズ主題歌である山下達郎が「夏の一曲」だったけど今年はこれ。


13. Arcade Fire - Suburban War


SUBURBAN WAR from radek mauer on Vimeo.



自分の中で一番好きなロックバンドになってしまったArcade Fireの満を持して発売された新作の一曲。アナログ盤で購入。以後インディーロックの新作はできるだけアナログ盤で買うように。Arcade Fireも全てCD持ってるのにアナログ盤を買ってしまった。MP3ダウンロードできるやつもあるのに、アナログ盤からパソコンにつなげて音をアナログ録音して、それもiTunesにいれて・・という面倒なことをしてた。この曲は友達4人と千葉のほうまでレンタカーを借りて旅行にいくという、大学生らしいことを初めてしたが、その行き、乗り慣れないレンタカーを隣町で一人でかりて、友達のいる浦和まで向かっている途中に聴いていたイメージと、初日の旅先の駐車場で、渋谷陽一のワールドロックナウで(数年ぶりに一枚だけを特集した日なのに鍵を見失って慌てて車に乗ってラジオを付けたら途中からでしか聴けなかった)大音量で聴いたイメージ。秋頃国内盤CDも中古で買うことができた。


14. Ariel Pink's Haunted Graffiti - Can't Hear My Eyes





これも夏の旅行のイメージが。敢えてレコードから録音した音源を。旅先から戻って地元をレンタカーで走り、返す直前まで聴いていた情景。最後の最後になって荷物を一度自宅に置きに行ったり、ガソリンをいれたりと色々面倒なことをしてるなかで車内で聴いていた。この曲はたしかピッチフォークのベストトラックだったのかな?(後書:Round and Roundでした・・)ちょっとガウチョ的な上質さも感じられるがこのアルバムはそれだけじゃないバラエティ性があり、巷で多かったサーフィンローファイロックを総括する傑作だったと思ってる。DrumsのLet's Go Surfinも、マルコスヴァーレもベストトラックリストのこの辺りにいれたかったけど断念。。


15. 放課後ティータイム - 天使にふれたよ





毎週火曜日の深夜に、もうわくわくしながら時間をまって観ていた「けいおん」。何でもない高校生活を、夏フェスにいったり(「モテキ」の一話でも夏フェス描写が・・)文化祭でロミオとジュリエットをやるさながら、部活で演奏したり。。その演奏を終わった後に、次はこういうイベントがあって、来年がこういう出来事があって・・って楽しみだねと、もう今年卒業なのにありもしない妄想をしてワクワクする「フリ」をして涙してしまうシーンは、不覚にもぐっとしてしまった。どちらかといえば、自分のたのしかった青春というべき、中学時代の(冴えない女の子ばかりの)軽音楽部や、文化祭で演劇をやったこととか、卒業式とかと重ねあわせて回想させるアニメだった。去年は恥ずかしながら観ていた節もあったけど、今年は素直に楽しめた。カセット付きというフルアルバムCD発売が嬉しくて予約して購入して、aiwaのカセットウォークマンで地元駅近くのコーヒーショップで卒論の構想を練りながら(外が大雨のなか)聴いていた、秋のある日の情景。


16. Sufjan Stevens - Vesuvius





天才、Sufjan Stevensの、もうでないかも知れないと危惧していた、でも出してくれた、化物アルバムの一曲。アマゾンのレビューにもしたとおり、自分の名前を歌詞にいれて、電子音やオーケストラが大暴れしつつシンフォニックに自己を赤裸々にしてしまった・・という曲。今一番来日を切望してるアーティスト(前回来日がスフィアンを知ったきっかけで結局来日公演見たことがないので・・)インスト映画アルバム「B.Q.E」を取り入れて「高速道路」をテーマにした論文は苦労した。。首都高を2月頃の派遣労働の帰りに写真撮影をするために日本橋に寄ったり・・楽しかったけどね。


17. 豊崎愛生 - Dill





やくしまるえつこにも夢中になったけど、豊崎愛生にも夢中になった今年。彼女の「おかえりらじお」をiPhoneにいれて、金曜日に学校帰りに大宮からさいたま新都心まで歩くことが、秋頃の生きがいでした。この曲にはクラムボンが参加。クラムボンも冬にアルバムをほとんどレンタルして聴いて「たゆ たう」ってドキュメンタリー映画DVDを買ったり。クラムボンが好きだという大学のE教授のゼミの学生と、もう一度飲んでみたいな。夏の旅行でも、千葉の夜道をクラムボンの「2010」を流しながら車に載っていた。色んなイメージが残った印象深い一曲です。(また「おかえりらじお」でマニアックなアーティスト流してほしいな。最近は自重してるみたいなので。)


18. Cornelius - New Music MacHine





今年もいっぱいリマスター版が発売になったけど、Corneliusは「2010年」のキーワードをやたらいれたこのアルバムの、この曲が秋頃の脳内トラックNo.1でした。「2001年にNASAがつくりだしたマシーン。2010年になんか全部ぶっ壊れたマシーン。」と脳内で歌ってスカっとしたもんです。宇宙探査機はやぶさに興奮し、12月のNASAの地球外生命体騒動も大したことなく。この曲は六本木で映画「神の子どもたちはみな踊る」を観に行ったときに待ってる時iPhoneから聴いた印象が。帰り道に買った「ミュージック・マガジン」はそれ以降買い続けてしまっている。雑誌購読なんてしたことないのに。


19. 神聖かまってちゃん - 黒いたまご





(「つまんね」収録曲)同じアーティストを2回も取り上げることなんて例外中の例外だけど、これはしょうがない。(カニエ・ウェストの新譜のアナログ盤が年末になっても未だ届かなく聴いてないので)今年最後のセンセーショナルを起こした神聖かまってちゃんの2枚同時発売。卒論もぎりぎりに出して、自由になったということで友達と東京買い物遊びをして、帰りの大宮で買ったCD。その日の中野のCDショップでかまってちゃんが流れていたのも何だか不思議。「黒いたまご」みたいな、ちょっとボアダムスを思わすエレクトロニックな暴力性は、ただの騒ぎものパンクバンドでは絶対に出せない独自性だと思う。Youtubeから「聖マリア~」という曲が削除されてしまったのがザンネン至極。こういう浮遊性のあるニューウェーブエレクトロニック・ミュージック、次回作にもっと期待してます(でも解散かも。。)



See You 2010...

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